調剤薬局のブランディング事例|東京都武蔵野市
調剤薬局のOPENにあたり、デザイン(クリエイティブ)分野全般を僕たち看板デザイン相談所が担当させて頂きました。
つくったものは、お店のシンボルになるロゴマーク(ロゴデザイン)、どんなお店かを伝えるキャッチフレーズ(コンセプト)、看板を含む店舗外観全体のデザインなど。一般的な無機質な調剤薬局とはちょっと違う、女性のオーナーさんらしい、可愛らしいお店になりましたよ♪
|BEFORE
↓ ↓ ↓
|AFTER
■PROCESS
|どんなお店にしましょうか。
プロジェクトをスタートするにあたって、まず、僕たちクリエイティブチームとオーナーさんとでディスカッションを行ない、どんなお店にされたいかゴールを明確にしていきます。このプロセスがとっても大事なんですよね。しかもワクワクするような、楽しい時間でもあります。
一般的なデザイン会社のフローでありがちな、一方的にお話を聞いて(指示を受けて)それに対して何かを「提案」するようなカタチだと、どうしても想定内のありがちなものしかできないんです。
一方、ディスカッション形式だと、「今までにいったお店で、一番感動したお店はどこですか?」とか、「もし予算が無制限にあるとした場合、どんなお店をつくりたいですか?」など等、さまざまな質問を投げかけたり、こちらから「それってこういうことですよね」とフィードバックをしたりして、双方でめっちゃ頭を使う。そんなやり取りをしていると「あっ、私本当はこんなことを考えていたんだ」と本質的な答えにたどり着いたりするんです。
その道のプロであるお客さんは、その業界のことは当然とっても詳しい。だけど、プロだからこそ客観的に顧客の立場になって自分のお店を俯瞰してみることってなかなか難しいもの。僕たちはその業界の事をそんなに知らないけど、そのお店を利用するお客さんの気持ちは分かります。違うスタンスの者同士のディスカッションにより、魅力的なブランドを一緒に「共創」でつくっていくのが僕たちのやり方。
(そういったやり取りに、専門的なコミュニケーションスキル「コーチング」の手法を取り入れています。看板デザイン相談所スタッフはそれぞれコーチングの技術を学んでいます。)
|本当につくりたいお店。
今回、ディスカッションを通して辿り着いた答え。それが「外国のかわいい雑貨店」でした。
~調剤薬局でありながら、今、薬の必要があるか無いかなんて関係なく、地域のちびっ子からご高齢の方までが気軽にふらっと立ち寄れるような地域の拠点のような場所。~
オーナーさんが「本当につくりたかったお店」のイメージがお互いの頭ではっきりと明確化されました。これがいわゆる、お店の「コンセプト」にあたるもの。もしコンセプトも無くお店をつくってしまったら、どこにでもある普通の調剤薬局になってしまいます。なんのストーリーも魅力も感じないお店なんて、これだけ様々なお店のある日本では、誰の心もつかみませんよね。
IMAGE
|コンセプトをカタチにする。
コンセプトをカタチにしたものが「デザイン」(クリエイティブ)です。コンセプトが決まって、初めてデザイン(クリエイティブ)をつくることができます。
01|キャッチフレーズ
「想い」を人に伝わるように言語化(カタチ)したものが「キャッチフレーズ」です。
「薬の必要に関係なく、地域のちびっ子からご高齢の方までが気軽に立ち寄れるような存在のお店。」という、ほわほわとした想いを、人に伝わるように言語化します。こうして今回生まれたキャッチフレーズが『Family Drag Store』。
さらにそれをロゴのようにデザインすることで、より世界観が人に伝わるものになります。このフレーズ、とてもシンプルだけど「そう、こういう事を言いたかったの!」と、オーナーさんもかなり気に入ってくれました。看板でも広告でもごちゃごちゃとつい語ってしまいがちだけど、勇気を振り絞って、伝えたい事をたった一言で言えるまで絞り込んでいくのがポイントです。
02|ロゴデザイン
ディスカッションでお話に出てきた、オーナーさんが好きなタツノオトシゴをモチーフに親子で仲良くお買い物に行っているようなロゴマークをつくりました。オリジナルの商品のパッケージやステッカーなどに展開したときの使いやすさ、見栄えなども考慮してつくられています。
03|店舗外観デザイン
店舗外観デザインには、家系ラーメンの全部乗せのように(?)コンセプト、キャッチフレーズ、カラーリング、ロゴ、サービス内容などをトータルでバランスよくコーディネート。単に看板をちょこちょこつけるような発想ではなく、ファサード全体の「面」を大きくとることで、品がありながらも目立つ「圧倒的な存在感」のあるお店になります。
また、「この業界って普通こういうデザイン」だよねっていう固定概念、いわゆる『デザインコード』をあえて避けて、他とは違う「そのお店ならではの世界観」をつくることで、人に選ばれるお店になります。こちらのお店は、独特のカラーリングでアンティーク感のある西洋建築風の外観に仕上げました。
|オーナーさんの頭にあることを「見える化」した戦略図
僕もそうですが、「あぁしたいなぁ」「こうしたいなぁ」「こういうところが不安」など等、何かを始めるときに自分の頭にあること全てを上手に言葉にするのって本当に難しい。今回のお客さんも、初めて出店(独立)するお店でしたから、なおさらそうだったと思うんです。
そこで、プロジェクトの途中で、
① ディスカッションを通して見えてきたデザインの方向性→『コンセプト』
② 誰にどんなサービスを提供するか→『コンテンツ』
③ お店を利用してくれる顧客にお店のことを伝えるために必要な様々なツール→『コミュニケーション』。
その、ブランディングに必要な3つ内容を、一枚の図に分かりやすくまとめて互いで共有しました。
これは単なる簡単な一枚のシート。
だけど、これが「ブランディング戦略」そのものです。こういった、上記の一連のプロセスを通して、「その地域や業界で確実に勝てる」設計をし、デザイン(クリエイティブ)をつくっていきました。
以上『調剤薬局のブランディング事例。構想をカタチにするまでのプロセス。』をお届けしました。
お店の工事の最終日。
完成していくにつれ、地域の方々が興味津々の様子でお店に集まってきました。まさに、単なる薬屋ではなく「地域のちびっこからご高齢の方までが気軽にふらっと立ち寄れるような地域の拠点のような場所」という、オーナーさんが最初にイメージした世界がそこにありました。
現場からは以上です♪♪
クリエイティブディレクター|斉藤高広
(本気の方限定♪)
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業務:ブランディング戦略・ロゴデザイン・ライティング・店舗外観デザイン・製作施工
業種:調剤薬局(薬局)
エリア:東京都武蔵野市
予算目安:150万円