利用者に寄り添う外観デザイン。就労支援施設の世界観をトータルで構築

就労支援施設の店舗外観デザイン

今回ご依頼いただいたのは、就労支援施設。
就労支援施設とは、障がいや発達に特性のある方々が、社会との接点を持ち、自立した生活に向けて働く力を身につけていくための場所です。作業訓練や就職準備を行う「福祉」と「仕事」の中間のような存在で、地域にとっても非常に重要な役割を担っています。

実は最近、こうした就労支援施設からのデザイン相談が増えてきています。
背景には、「単なる福祉施設」ではなく、利用者さんやご家族から“ここを選びたい”と思ってもらえるような存在になりたい、という施設側の強い想いがあります。

もう“業種別デザイン”の時代じゃない

たとえば、「飲食業なら木目調」「歯科なら白基調で清潔感を」といった、“いかにもそれっぽい”業種ごとのデザインスタイル(いわゆるデザインコード)って、ありますよね。

でも、私たちのところに来てくださるお客様は、そもそも「業種でデザインを決めたくない」と考えている方が多い。
今回の就労支援施設もまさにそうで、「いかにも福祉っぽい雰囲気は避けたい」という明確なご要望がありました。

いちばん大切なのは、「利用する人」に届くこと

もちろん、クライアントの想いをデザインにすることは、僕たちにとって最優先です。
しかし、それだけでは十分ではありません。最終的に、そのデザインが“選ばれる”存在にならなければ意味がないのです。

いくら想いが込められていても、それが利用者さんに届かず、共感されなければ、開業後の”集客”はうまくいきません。

今回の案件では「おしゃれすぎてはいけない」と考えました。
そのバランスを誤るとコンセプト設計が崩れ、ターゲット層に響かなくなるからです。
そこで打ち出したのが、「地域に開かれた、民間スクールのような雰囲気」というコンセプト。
その狙いを軸に、建物の形や立地条件も含めてデザインを組み立てていきました。

ロゴから外観デザインまで。世界観をひとつに統一

今回のプロジェクトでは、ロゴデザインから、施設名の表記やパンフレット制作まで、ブランディング全体をトータルでサポートさせていただきました。

最初に持ち込まれたのは、AIで生成されたロゴでした。
残念ながら意味や背景もないもの。この施設の想いや方向性とはなんの関係もないのでやんわりと使用をお断りし、一から制作させていただきました。

最近、「とりあえずAIで作ってみた」ロゴの持ち込みは増えています。
AIの機能は確かに素晴らしいけど、”とりあえず”の指示から生まれたデザインが、想像を超えて、施設の理念やストーリーをきちんと表現してくれる、なんてことはまずありません。ロゴは単なる見た目ではなく、意味と意図を込めてつくるものだからです。

施設側にじっくりお話をうかがったところ、ここでは「利用者さんが本気で自立を目指し、社会で働く力をつける」ことに力を入れているとのこと。
そこで、ロゴには“ドア”のモチーフを取り入れ、利用者さんが一歩を踏み出す象徴として表現しました。
(それがロゴの”意味”であり意図です。)

ロゴが外観と自然にリンクすることで、利用者や地域の方にも伝わりやすいブランドイメージになりました。

【before&after】

BEFORE

↓   ↓   ↓

AFTER

就労支援事務所 ロゴ

 

富山店 その他のデザイン事例

もっと見る
閉じる