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【店舗外観デザインの考え方2】何屋さんかわからない。

斉藤高広 / ディレクター

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斉藤高広 / ディレクター

【店舗外観デザインの考え方2】何屋さんかわからない。

 

これは本当に相談が多いです。

「何のお店かちゃんと伝えたい」
「特徴もあるのに、うまく表現できない」

そんな悩みをよく聞きます。

実際に、開店してまだ半年も経たないのに、「何屋さんかもわからず、集客に苦戦しているので看板を見直したい」という相談をいただくこともあります。それくらい、外観で“伝わるかどうか”は大事だったりします。実際にお店を見てみると、店名だけが大きく出ているとか、オシャレだけど何屋かわからない、といった状態になっていることが多いです。

でも、これはデザインだけの問題ではありません。

本質的な問題は、外観で「何を伝えるか」が決まっていないことだったりします。あれもこれも伝えようとして、結果的にどれも伝わらない。逆に、本当に伝えるべき一つが決まると、見せ方は自然とシンプルになっていきます。ここでもやっぱり大事なのは、デザインそのものではなく、そのお店の“軸”です。ここでひとつ、整理しておきたいことがあります。

 

看板には、大きく分けて3つの役割があります。

□ブランド(店名など、「このお店が何か」を伝える部分)

□広告(どんな魅力や特徴があるのかを伝える部分)

□インフォメーション(サービス内容や営業時間などを伝える部分)

この3つを、視認性や優先順位を整理しながらバランスよく設計することで、何屋なのか、どんなお店なのかが一瞬で伝わる外観になります。実際に、グラフィックデザイナーや店舗設計の設計士の方がつくった外観デザインのプランを見て、「デザインとしては綺麗なんだけど、しっくりこない」という相談を受けることも少なくありません。

ただ、これはどちらが良い悪いという話ではなくて、外観には外観特有の考え方、理論があるからです。室内や紙面のデザインと違って、外観は「通りすがりの人に一瞬で伝える」必要があります。だからこそ、視認性や優先順位、情報の整理といった視点が重要になってきます。

ただ実際には、この3つがごちゃ混ぜになってしまっていたり、どれかが抜けてしまっていることが多い。だから、伝わらない外観になってしまう。

 

例えば飲食店であれば、そのお店の“顔”になるシグネチャーメニューをしっかり決めて、適切な場所で写真やイラストとかビジュアルで伝える。動物病院であれば、ワンちゃんの立体造形をつくるなどで、一目で「ここはそういう場所だ」と伝えることもできます。
また、サービス内容や診療科目の見せ方も大事で、ただ並べるのではなく、“伝わる形”にデザインする必要があります。

そして、意外と見落とされがちなんですが、言葉もかなり重要です。店名に加えて、お店の特徴を補足する言葉(ショルダーネーム)を設計する。強みや特徴を端的に伝える言葉(キャッチコピー)をつくる。

こういった工夫で、理解のスピードは大きく変わってきます。

ただしここで大事なのは、思いつきの言葉ではなく、ちゃんと伝わる言葉にすることです。写真についても同じで、スマホで撮った写真をとりあえず使うくらいなら、入れない方がいい場合もあります。写真はそのままお店の印象になるからです。

 

だからこそ、看板デザイン相談所では外観演出専門のチームとして、写真は専門のカメラマン、言葉はライターといったように、それぞれプロが関わる体制をとっています。

何屋さんであるか、そして、その場所はどんな特徴や魅力があるのか。そこを整理して形にしていくところから、僕たちは関わっています。

 

 

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